新築住宅はどこに頼めばいいのか?大手ハウスメーカーの特徴と注意点を地域工務店が解説

 皆さん、こんにちは。

 千葉県南部、チーバくんのへそから下の部分を中心に注文住宅や店舗・宿泊施設の新築工事やリフォーム・リノベーションを主に手掛ける網代工務店です。


 初めての社長ブログとして家づくりにおける最初で最大の悩みである「施工会社の選択」に対し少しでもお力になるべく、地域に根差した工務店の視点から大手ハウスメーカーについてメリット・デメリットを含めて解説します。


⌂今の住宅市場ってどうなっている?

 


 物価高騰が続いている昨今、住宅事情も例に漏れず価格が上昇し続けております。一都三県の新築マンションの平均価格は1億円超え(2025年10月時点)。かつて憧れられていた「億ション」という表現がチープに感じるほどです。都内で戸建て分譲の平均価格は8,000万円ほど。都内から離れてもアクセスのいい住宅街では土地+建物で安くとも5,000万円を超えてきます。わたしたちの住む南房総のエリアも、安価な分譲住宅で3,000万円~4,000万円を推移しております。住宅市場の価格高騰と市場の停滞、金利の上昇という逆風に対し、ついに銀行が「50年ローン」というとてつもない商品を2024年に生み出しました。30歳で借りたら80歳まで返し続ける、以前は考えられないようなプランが出てくるほどに住宅市場は荒れております。

 ただでさえ高価で難しい「家を建てる」という決断に、さらに二の足を踏ませる価格高騰。そこに追い打ちをかけるのが「どの会社で建てるか?」。


 このブログでは皆様の判断材料の一つとなれるよう、「地域工務店」という立場からの提案をさせていただきます。もちろん文章としては「地域工務店」に誘導する内容となっておりますので、はじめから「大手ハウスメーカー」しか考えていない方にはあまり刺さらない内容かと思いますが、「網代工務店」という立場から見た「大手ハウスメーカー」の在り方を解説します。


⌂なぜ家づくりに後悔する人がいるのか?



 「家づくり 後悔」「新築 失敗」と検索すれば山ほどヒットするくらい住宅の新築・購入にはネガティブな話題がついて回ります。住宅会社の後ろにネガティブワードをくっつければヒットしない会社はほとんどない(特に大手ハウスメーカー)というレベルです。多種あるパターンの中で行きつく先は「コストパフォーマンス」になると思います。数十円の駄菓子を買うのとはわけが違い、数千万円の支払いを数十年に渡って払い続けるという過酷さを考えれば当然と言えることです。

「コップにある半分の水」の表現はよく聞くと思います。それを見て「もう半分しかない」と嘆くか「まだ半分もある」と喜ぶか、という使い古された心理表現です。住宅に当てはめるならば「5,000万円も払ってこの程度の家」と嘆くのか、「5,000万円でこんなに立派な家」と喜ぶのか、このように変換できます。

「コストへの期待値に対する満足度」こそが「満足」と「後悔」を分けるものであり、他の商品取引と比べて住宅の新築・購入は金額が大きいことやリスクの高さが相まって、人によって大きな差異となって表れてきます。これは「一城の主」「一家を構える」という表現があるように、日本人の本能に近い信仰にも似た刷り込みも原因の一つです。


・家の価格と土地の価格を混同していませんか?


 気を付けていただきたいよくある勘違いが、上記の5,000万円の場合「建物だけで5,000万円」なのか「土地込みで5,000万円」なのか、混同しているケースがあります。建築会社が不動産会社に対してあまり好感を抱いていない原因の一つなのですが、なぜかお客様から土地代の高さまで責められるのが建築会社です。「土地代3,000万円 建物代2,000万円」でしたら「5,000万円の住宅」ではなく「2,000万円の住宅」ですが、お客様からしたら「5,000万円かかった建物」となってしまい、しかも不動産会社は建物のプランが決まってローン申請がクリアした時点でお役御免となり知らん顔、「後は建築会社さんに任せまーす」と丸投げ。

 これは決して不動産会社がルール違反をしているわけではなく、日本国の法律がそういうシステムになっているので仕方がありません。建築会社と不動産会社の確執は別ブログに書こうと思いますので、次項より本来のテーマに戻ります。


家づくりの最大与党・大手ハウスメーカー



 最大与党と表現しておりますが、従業員の総数が多いのは大手ハウスメーカーよりも地域工務店です。権力は握って離さないという揶揄を込めて見出しをつけました。


・高い顧客満足度

・資本を生かした安価な流通網

・最新工法への対応

・ブランド力


 地域工務店と差異の出る特徴(メリット)はこの4点になります。


 大手ハウスメーカーの最大の特徴は「圧倒的な情報量による顧客満足度の平均化」にあります。失敗談を見るとどのハウスメーカーも似た内容のものになっておりますが、これは「満足した」という好印象の口コミでも同様です。「おしゃれなデザイン」「コスパがいい」「対応が早い」「高性能」辺りが以前から多い項目ですが、最近では「打合せ時間が短く済んだ」「打合せ回数が少なかった」という口コミも増えています。


 大手ハウスメーカーを選択されるお客様の場合、そもそもその会社を狙い撃ちされていることが多く、最大手である「住〇林業」「積〇ハウス」から段々と価格帯が「一〇工務店」「〇沢ホーム」と下りていくパターンが多いです。総合住宅展示場の目立つ場所から順番になっていることが多いので、建築会社選びで色々と見て回っている方は自身の体感と比べてみると面白いです。これは大手の持つノウハウと資金力があってはじめてできる営業です。恐ろしい量の情報を専門部隊が解析、お客様のニーズとしてまとめてマニュアル化し、各営業所に配られていく。スタートの時点で最大公約数のお客様を満足させる住宅ができあがっている上に、そのハウスメーカーで建てたというブランド価値が付属されるのが大手ハウスメーカーです。


 建材によってはハウスメーカーと建材メーカーが組んでオリジナル建材を出しているケースも多く、差別化を図れてコストも抑えられるといいことづくめです。外壁・クロス・タイル辺りが多いです。

 勘違いをしてはいけないのが、オリジナル建材は圧倒的性能のある建材ではありません。建材メーカーが専門で工場を建てて、そのハウスメーカーの商品だけを販売しているのなら話は別ですが、同じ工場の別ラインといった差異ですので、性能は各メーカーの商品に準拠しております。「ハウスメーカーメーカーオリジナル(独自)の高性能建材!」というよく聞く謳い文句は「嘘はついていない」程度の事実ですので、騙されないように注意してください。


 大手ハウスメーカーの特徴に「信用」を挙げる方も多いと思います。ハウスメーカーの「信用」はどこから生まれるのか。なんといってもマニュアルに基づかれた看板の大きさに対する「信用」です。保証がしっかりしている、修繕の対応が早いなどがよく聞かれる内容です。ハウスメーカーにもよりますが、多くの場合リスクマネジメントとして瑕疵があったときの対応もマニュアル化されています。そのマニュアルに則り担当営業やテレホンサービスなどのお客様窓口が現場監督ら管理部門に連絡、施工部隊がお客様の元へ向かうというシステムになっております。


・顧客側では気づきにくいハウスメーカーのデメリット


 さてここで少し話が逸れますが、ハウスメーカー営業の離職率は5~10年で約9割とも言われております。お客様窓口は当然ハウスメーカー直属ではなく外部委託で、現場監督に関しても離職率が5割を超え、10年以内に異動人事が起きることが当たり前です。

 新築の建物に10年以上住んでいる方ならばご存知ですが、建築設備の寿命は10年前後が多いです。木造や鉄骨の場合は20年を超えれば必ずどこか傷んでおります。これは日本に台風や地震といった自然災害が多く、温暖湿潤気候であることが原因です。海が近い、山が近い、林が近いという土地はもっと傷みが早いです。


 建物に障害が出始めたとき、その建物に一番詳しいのは誰か、お客様が最もコミュニケーションを取っていたのは誰か、建てた経験のある方や商談中の方は自身の記憶を、全くない方はなんとなく想像してみてください。

 お客様が密に連絡を取り合うのは土地購入の際も同様ですが、担当営業です。こちらは先述したとおり高い離職率と異動があるため、十年後に同じ担当がつくことは滅多にありません。大手は営業用の携帯電話が配られるので個人的に連絡を取ることも不可能です。


 建物自体は対応もマニュアル化されているので通り一遍の対処は可能ですが、そこには職人の「手癖」への配慮がありません。どんなに機械化・工場化が進んでも細かい部分は職人の手作業となります。そこまで把握しているのがかつては棟梁(大工の親方)であり、現場監督に当たる職務の仕事になります。契約後、要所要所でしか来られない、中には竣工まで一切顔を出さないような営業さんでは難しいです。実際、建築というのは各プロフェッショナルが専門の知識と経験を生かして一つのチームで成り立たせるものなので、営業さんに専門職と対等な知識を持てというのは酷な話だと思います。

 ならば専門職である現場監督は?

 大手ハウスメーカーの場合は10棟近く現場をかけ持っていることが多く、現場にいられる時間は長くありません。仕様確認→日程調整→発注→施工確認を各施工段階・施工業務においてそれぞれこなしていかなければならず、各々の現場の進捗に合わせる必要もあるので細かなところまで気を回すのはほぼ不可能です。


「その一棟に本当に詳しい人間がいない」というのがハウスメーカーの最大の弱点なのです。

 類似の建物はたくさんあるので通り一遍の対応はもちろん可能です。ですが家とは機械ではなく人が建てるものであり、人が建てるものであるからこそ個性が生まれます。建売分譲は少し異なりますが、注文住宅において個性のない家などありません。家づくりに携わって100年、それは間違いなく断言できます。

 そして個性があるからこそそれぞれの住宅に合わせた対応が必要になるのです




⌂どんな人がハウスメーカー向き?



 家づくりの一歩目は「お客様自身がなにを重点に置いているのか」を深く考えてみてください。

ブランド」や「表面上の堅実な安定」を求めるならばハウスメーカーを選択肢に入れてもいいと思います。他人の口コミが気になるというタイプの方も大手ハウスメーカーが合うと思います。5年以内の早期に転売を予定している方も大手ハウスメーカーの建物が売りやすいです。一つの建物に20年以上住む場合、不動産会社の計算上は住宅本体に資産価値はほぼ無くなるため、ハウスメーカーのほうが得をするということはありませんのでご注意ください。


 住む予定の地域での生活スタイルや信頼関係といった自身の決断力を求められるもの、建物の転売を目的とせずに長く暮らすことに重点を置くならば地域工務店を候補に入れるべきです。実際に会って人となりを知り、自分だけでなく子や孫の代まで「家を通じて地域と関わりを持っていく」ことを想像してみるのがいいと思います。今目の前にいるハウスメーカーの営業さんは間違いなく世代を跨ぐ付き合いはできません。


 価格に関しては臆することなくハウスメーカーの見積書を見せてしまうのがいいです。弊社もそうですが、近づける努力を惜しむ工務店はいないと思います。工務店に見せればセカンドオピニオンとしての役割も果たせます


 家電製品を購入するのとは違い、「家を建てる」というのは書類を並べるだけで判断していいものではありません。どんな人が建てているのか、各業者としっかり連携の取れる人なのか、家は「人」が建てているということを決して忘れないでほしいです

 家を建てるのは人生の一大事です。色々な話を聞き、見比べて熟考し、その上で「地域工務店」を選んでいただけると幸いです。


⌂建物の疑問や希望に真摯にお答えします!


※弊社の社章を背中に載せた半纏になります。


 房総地域を拠点とする網代工務店は、設計から施工まで自社施工可能な地域密着型の工務店です。

 技術と知識に絶対の自信があり継承してきたからこそ、様々なお客様のニーズに100年の間応え続けてきました


 地域の零細企業だからこそ、ちょっとした修繕や小規模リフォームにも柔軟に対応できるのが、私たちの強み。大がかりなリノベーションでなくても、日々の暮らしがぐっと快適になるご提案をいたします。


 お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、理想の住まいづくりをお手伝いいたします。まずはお気軽にお問い合わせください。