昔から家づくりのベストパートナー、今だからこそ必要な地域工務店の魅力を解説!


 皆さん、こんにちは。


 千葉県南部、チーバくんのへそから下の部分を中心に注文住宅や店舗・宿泊施設の新築工事やリフォーム・リノベーションを主に手掛ける網代工務店です。


 別ブログと連動して家づくりにおける最初で最大の悩みである「施工会社の選択」に対し少しでもお力になるべく、地域に根差した工務店の魅力をデメリットも含めて解説します。


⌂損得で考えるならば地域工務店という選択肢を



 コストパフォーマンス(以下コスパ)やタイムパフォーマンス(以下タイパ)が重視される昨今、建築業界においても規格化や工場化が急速に進んでおります。かけた金額、かけた時間に対する満足度が物事の判断基準となるため効率化を進めていくのは当然の流れだと思います。

 ですが工場化が進み過ぎてしまうと、次に訪れるのは技術力の低下です。工場化の進んだ住宅は特別な技術を必要とせず、極端な話になりますがDIY程度の技術と知識があれば建築が可能となります。


 NHKの朝ドラ「あんぱん」で関東大震災の様子が描かれた際、こんなシーンがありました。


「みんな無事だった?」

「大工さんがいい家を建ててくれたから大丈夫だったよ」


 詳細は異なりますが、建築に携わる者としてこの表現がとても印象に残りました。

 かつては設計、木材の選定、製材、建築まですべて大工が担っており、大工の頭を「棟梁」と呼んでいました(弊社では未だに担当する物件の大工頭を棟梁と呼んでおります)。小学生のなりたい職業ランキングでも上位にいることが多かったそうです。それがいつしか担い手が減っていき、高齢化が進んで技術の継承も難しくなってきています。



・いい家とはどんな家?


 時間をかければいい家になるわけではありません。ですが、いい家は必ず「丁寧に手をかけられている家」です。僅か数㎜の誤差も数か所重なれば1㎝以上のズレとなります。その誤差を修正しながら納めていくのが「技術を持ついい大工」であり、即席の職人では不可能な領域です。現場では「逃げ」という表現を用いますが、巧みに「逃げ」を用いる職人はプロにも気づかせません。時間をかけるのではなく、手をかけて建物を作り上げます。


 技術のある職人が手掛けた建物は強度も違います。


 詳細は別途ブログで上げていきますが、強度を満たすためには正確に建材や金物を施工する必要があり、技術があればそれは間違いなく行われていきます。

 逆に「あぁ、ここの大工無理矢理逃げたなぁ」と思わせる住宅がどれほど多いことか。そういった建物は見ていて気分が悪くなります。通常建物の基準を施工段階で満たしているかどうかは写真提出によって各種機関に確認されるのですが、写真では数㎝の誤差であっても気付きません。今時手抜きをする職人はそれほど多くないと信じたいですが、少なくとも精度は下がります。同じ製品を使用したとしても技術で精度の差が出てくるならば、それがどんな結果をもたらすのかは想像に難くありません。


 確かな技術で建てられた「いい家」とは「いい職人」がいてこそ成り立ちます。


 ハウスメーカーで建てた方々には申し訳ないのですが、あなたが住む家を建てた職人はどんな職人ですか?顔もわからない誰かではありませんか?全然関係のない人が修繕に来たりしてはいませんか?


 ロボットが作っているわけではないからこそ、「良き隣人」である地域工務店を選択肢に入れることを提案します。


⌂地域工務店ってどんな会社?


 

 ハウスメーカーを批判して地域工務店を持ち上げましたが、では住む予定の地域の工務店が信用できるのかどうか、どんな人となりなのかは簡単にわかりません。「それならば規格化されていて最低限のレベルが保たれているハウスメーカーのほうがいいのでは?」と考える人も少なくないと思います。


 ここからは判断材料の一つとして、地域工務店の特徴を挙げていきます。



・地域工務店のメリット


 地域工務店の特徴は


・土着の工務店であるため、土地の気候にあった建物を知っている

・人の入れ替わりが少ない

・地域に根差しているため、都合の悪いことからも逃げられない(不誠実なことはできない)

・お客様によっては世代を跨いだ付き合いがある



 弊社を含め地域工務店は各地域で生活しております。それはナマの体験、生きた経験を積んでいるということです。極論にはなりますが、北海道と沖縄では全く生活が異なるにも関わらず、同じグレードを体験できるのが大手であり、各地のリアルな生活に合わせた建物を建てるのが地域工務店になります(厳密には大手も寒冷地域には寒冷地対応、台風の多い地域にはビルサッシの利用など、細かなマニュアルは策定されています)。


 では生活形態を詳しく知っているということにどれほどの違いがあるのか?


 正直、普段の生活でしたらそれほど大きな違いはありません。それほど現代住宅は多様な生活スタイルに対応できる仕様となっております。格安住宅や不動産会社独自の分譲住宅でない限り、日々の生活に強烈な影響は与えません。ですが、蓄積されていく細かなストレスが長い年月の中で大きな差異となっていきます。


 例えば房州地方の南部は一年を通して比較的強い風が多く、海に近いエリアでなくとも塩害の影響を受けます。


 それがどのような影響をもたらすのか?


 まず洗濯物の乾き方に影響が出ます。潮を含む空気は洗濯物を固くし、夕方の湿気に当たるとベタつきが残ります。共働きで洗濯物の取り込みが遅くなる生活スタイルでしたら外部物干しについては熟慮を求めます。物干しを設置するとしても、雨の当たり難い箇所に設置してしまうと溜まった潮が流されず、錆の元となって数年で破損してしまいます。


 海が近ければ砂の影響も大きいです。海岸線の砂は多分に塩分を含んでいるため、海岸線の建物はステンレスでさえも錆びつかせます。ベランダに砂が溜まることも多く、それが原因で排水の詰まりを発生させることもあるので、ベランダの設置も考慮してもらう必要があります。


 上記のような細かい内容、長い年月の中でようやく出てくる影響などは「そんなの地形を見ればわかるよ」とおっしゃる方も多いのですが、いざ自身が家を建てる立場になると途端に見えなくなります。それよりもわかりやすいオーシャンビューや満天の星空など見栄えのいい、建てる人に都合のいい情報ばかりが頭に浮かんでしまうものです。それは生活の中で同じストレスを味わっていないハウスメーカー営業も同様です。むしろ営業の立場からすればネガティブな内容は説明しないに越したことはありません。土地付きで販売している会社ならばなおさらのこと。これらの「生活し難さ」の説明は重要事項説明の義務に当然含まれておりませんし、そもそも知らなければ説明のしようもありません。同じ生活圏内で生きる、生きていく情報を知っているというメリットが地域工務店にはあります。



・ハウスメーカーって実は各地域の工務店で成り立っている


 地域工務店の中には実は大手ハウスメーカーの大工部隊に加盟しているケースも多々あります。詳細は別ブログにて記載をしますが、ハウスメーカーの実働部隊のほとんどがハウスメーカーの社員ではありません。特に現場で最も長く作業を行っている大工は一年毎や現場毎で契約をしている下請に近い形態です。大手ハウスメーカーのデメリットである「詳しい人間」の一人はもちろん大工であり、それぞれの地域工務店や一人大工が担っているのですが、契約を続けなければそのハウスメーカーとは疎遠となり、必然的に建物との縁もなくなっていきます。自身が元請となり直接お客様とのやり取りを行う物件と図面だけ渡されてお客様の顔も知らない物件、どちらに愛着が湧くのかは考えるまでもないでしょう。


 ここでまた疑問に思っていただきたいのが、「同じ地域工務店が施工するのに、なぜ大手ハウスメーカーと地域工務店の建物に大きな価格差が生じないのか」という点です。流通網の差による建材のコストダウンやマニュアルによる効率化ももちろんありますが、一番は施工業者への人件費を低く設定していることです。

 大手ハウスメーカーや建材メーカーの従業員所得は年々上昇しております。建材自体も高騰しております。そんな中で我々地域工務店等の下請・孫請けの立場は弱く、人間が一番安く買い叩かれているのが現状です。マニュアルやチェックの厳格化のおかげであからさまな手抜きを行う業者はさすがに数を減らしておりますが、それでも抜けるところは抜いているというのが正直なところだと思います。

 そしてその小さな手抜きは数十年という生活の中で段々と大きな亀裂になっていき、いつか大きな破綻をもたらします。大げさな表現ではなく、わたしたち現場に立つ人間は実際に目の当たりにしています。「できればあのハウスメーカーには頼みたくないから助けてほしい」と依頼を受けたことも多々あります。通常の工法ならば対応可能なことも多いですが、ハウスメーカー独自の工法を用いている場合は対処できないこともあります。その点、自社で建てた物件ならば驚くくらい細かい箇所まで覚えているものです。わたしも現場で何度も驚かされたのですが、「職人」と呼ばれる現場を築き上げている人々は本当に詳細に建物のことを覚えてくれています。最初は忘れていても作業をしていく中で思い出すということも多いです。それはデータとして残っている記録ではなく、体に刻まれた記憶であるからではないかとわたしは思っております。


「一棟のことを本当の意味で理解している」人々であり、「共に生きている」こと、そして「地域における信頼」こそが地域工務店のメリットであると考えます。


こちらの記事も併せてご覧ください。

≫ 新築住宅はどこに頼めばいいのか?大手ハウスメーカーの特徴と注意点を地域工務店が解説 


・地域工務店のデメリット


 では地域工務店のデメリットとは?


・最新の建築事情を知らない工務店も多い

・対応できない工法もある

・建材が割高の工務店も多い

・懐事情を知られてしまう



 正直に申し上げるとデメリットの数で言えば目立つ部分だけでもハウスメーカーより多くなります。特に新しいものに対応できていない工務店は日進月歩の建設業界において致命的ともいえますが、建築士会や建設業協会といった業界団体に所属することでカバーしている工務店も多いです。インターネットで検索できてしまうような表層の情報ではない生きた情報を持っているのか、これは建築会社を選ぶ上での指標の一つになります。

 弊社の場合は各種団体に所属していることはもちろん、ハウスメーカーのフランチャイズに加盟しているので常に情報が更新されております。


 建材の価格に関しては大手に敵わないことが多いです。流通網と資金力の差が如実に表れてしまうので、見積書を見比べるまでもないです。



 最後のデメリットである「懐事情を知られてしまう」は、わたしが実際に知人に言われてショックを受けたことでもあり、施工業者の立場からすると思いもつかないようなことでした。


 本当の懐事情を知るのは銀行であり、施工業者の立場からはお客様からの口頭での説明から予算組を考えていきます。弊社の場合は最初の見積りの段階ではお客様の夢を詰め込んでいただくようにしているので、希望する予算を超えることも多いです。そこから優先順位を決めていき、削れるところを削って折り合いをつけていく、という方法を取っております。時間はかかりますが、お客様にリアルな生活を考えてもらえるというメリットがあります。


 予算の折り合いをつけていく中で「このお客様はこういうところに重点を置いているんだな」と考えることはありますが、「予算がないんだろうな」と考えることはほとんどありません。しかし知人から「金の心配をしている姿を見られている気がした」言われたことがあり、大いに反省し、勉強にもなりました。以降、顔のわかる知り合いよりも赤の他人のほうが気楽と考えるお客様もいるだろうなと考えるようになりました。



⌂こんな人には地域工務店がおすすめ!



 わたしたちは常に隣人です。


 都会的な希薄な人付き合いを好む方は気持ち悪く感じるセリフかと思いますが、これは嘘偽りのない事実です。いいところでもあり、悪いところでもあります。

 それを踏まえて地域工務店の経営者として、特に地域工務店を選択するのに向いているお客様は


・じっくり腰を据えて持ち家と向き合いたい

・長くその地域で暮らすことを考えている

・終の棲家にしようと思っている

・子育て世帯である

・金銭的だけではない損得で物事を考えている



「暮らす」ということは短期的に物事を考えるべきではありません。長い年月を重ねることを考慮する必要があります。

「カネ」や「モノ」はもちろん大切ですが、生活とは「人」としていくものだと弊社は考えています。

「人」と生きることをお考えの方は迷わず地域工務店を選択してください。



⌂あなたはどんな家に住みたいですか?



 わたし自身がお客様に常にお伝えしていることですが、最終的には「お客様の好み」を優先し、地域工務店やハウスメーカーを選ぶべきと考えます。

 しかし、少なくとも「悪い家」に住みたいお客様はいないでしょうし、できることなら「いい家」に住みたいと考えるはずです。


 お客様にとっての「いい家」がどんな家なのか。


 家を建てるのは一生に一度という方がほとんどで、ほぼ全員が初心者です。

 設計から施工まで自社施工可能な弊社には積み重ねてきた経験と継承してきた技術があり、様々なお悩みに100年の間応え続けてきました。


 地域の零細企業だからこそ、ちょっとした修繕や小規模リフォームにも柔軟に対応できるのが、私たちの強み。大がかりなリノベーションでなくても、日々の暮らしがぐっと快適になるご提案をいたします。


 お客様一人ひとりの暮らしに寄り添い、理想の住まいづくりをお手伝いいたします。まずはお気軽にお問い合わせください。


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